パイプカットの徹底解説

泌尿器学会専門医が解説する本当のパイプカット

言葉だけが一人歩きして、実際の手術内容や術後について正しい知識が知られていないパイプカットについて、泌尿器学会専門医が徹底解説いたします。

女性に優しく、確実な避妊方法

女性に優しく、確実な避妊方法パイプカットは男性が受ける手術ですが、避妊方法としてはほぼ100%と確実性が高く、女性の体への負担が一切ないという特徴を持っています。女性が飲むピルも確実性が高いのですが血栓症のリスクがあります。そして、コンドームや膣外射精では避妊の確実性が低いため、女性の体と気持ちに「予期せぬ妊娠の可能性」という負担をかけることになります。
パイプカット手術は低侵襲であり、男性の体にも優しい手術ですが、まだ一般的ではないため身近に経験者がいる方は少なく、どこで相談したらいいのかわからない方もたくさんおられると思います。
ここでは、実際のパイプカット手術について、手術内容や費用、可能性のある合併症、術後の性生活などについてくわしくご説明しています。メリットだけでなく、デメリットもきちんとお伝えしています。

パイプカット手術とは

パイプカット手術とはパイプカット手術は、精子の通り道となっている精管を縛って切断することで精液から精子をなくしてしまうもので、医学的には精管結紮術(Vasectomy)と呼ばれています。
精子は睾丸にある精巣で作られ、精巣から伸びた管を通って精嚢に届けられます。精嚢では、精子が精嚢腺と前立腺からの分泌液と混ざって精液となって貯蔵され、射精で体外に排出されます。
パイプカット手術では、精巣から精嚢に伸びる精子を運ぶ管だけを縛って切断するため、精嚢に精子が届かなくなり、精液に精子が存在しなくなります。
手術後の精液には精子がなくなりますが、顕微鏡で見なければ違いはわかりません。また、精子以外の精液や男性ホルモンの分泌には一切影響がありませんので、精力や射精の質にも変化が起こることはありません。
ただし、術後しばらくは精嚢内に貯蔵されていた精子が射精の際に出てきますので、精液検査で精子がなくなったことを確認できるまでは他の避妊方法を用いていただく必要があります。

入院の必要がなく、日帰りで受けられる手術です

局所麻酔だけで行えますし、痛みや腫れ、出血といった手術後のトラブルがほとんどないことから、パイプカット手術は日帰りで受けられます。日帰り手術では術後、リカバリールームでしばらくお休みいただくケースがよくありますが、パイプカット手術はそれも特に必要なく、手術が終わればすぐにご帰宅いただくことも可能です。
また、当院では土曜日にも手術を行っておりますので、お忙しい方でもスケジュール調整に悩まれることなく手術を受けていただけます。

妊娠を望まないご夫婦のために

妊娠を望まないご夫婦のためにパイプカット手術は、妊娠を望まないご夫婦が、お二人のお体への影響や安全性を考慮した際に検討するべき優れた避妊方法だと言えます。
精液から精子のみをなくすだけですので、性生活に変化がなく、体への害もないとされており、なにより女性の体に一切の負担をかけないという大きな特徴を持っています。

自然妊娠は望めなくなるため、パートナーとの話し合いが重要

パイプカット手術を受けた場合、事情が変わって子どもがほしいとなった際には、自然な妊娠が望めなくなります。切断した管をつなぎ直す顕微鏡下の手術はありますが、難度が高いだけでなく、うまくつなぎ直すことができても妊娠させる機能を取り戻すことができるのは難しいとされています。また、精巣から精子を取り出して体外受精により妊娠したケースはあり、全く妊娠が不可能ではありませんが、自然な形での妊娠はまずできないとお考え下さい。
そのため、パイプカット手術を受ける際には、パートナーとの話し合いはとても重要になります。

カウンセリングで丁寧に説明しています

当院では、パイプカット手術に関するさまざまなケースをカウンセリングの際にご説明し、よりよい決断のためのサポートを行っています。手術をひとつの選択肢として検討したいと思っておられる方に向けたものですから、カウンセリングを受けた上で「やっぱりパイプカット手術はやめておく」という選択ももちろん可能です。奥様と話し合う際にしっかり説明を行えるよう、くわしく、そしてわかりやすくお伝えしておりますので、気軽にご相談ください。

実際の手術内容

当院ではパイプカット手術を日帰りで行っており、土曜日の手術も可能です。局所麻酔から、15~20分で終了し、傷もかなり小さいため術後もお休みいただく必要が特になく、そのままご帰宅することも可能です。

事前カウンセリング

事前カウンセリングご予約時に「パイプカットの相談」とお伝えください。
カウンセリングでご来院いただく際には、受付にお名前だけお伝えください。
診療内容などについて受付でお話いただいたり、質問をさしあげることはありません。
なお、カウンセリングはあくまでもご相談です。手術を受けるかどうかお決めになるのは、ご帰宅してパートナーの方とじっくりお話されて双方がご納得されるなどしてからであり、カウンセリングではそのための判断材料やアドバイスをお伝えしています。

1.手術準備

剃毛と消毒を行った上で、術者が精管を皮膚の上から確保し、局所麻酔の注射を行います。陰嚢の皮膚は感覚が鈍いのですが、麻酔注射の際に、クッとした痛みがあります。

2.精管切除

麻酔が効いてきたら、精管の上にある皮膚に3~4㎜ほどの小さな穴を開け、鉗子でそれを開きながら精管を少しだけ露出させます。付属している膜や血管を丁寧に剥離して精管のみにしたら、糸で結紮して、結紮した間を1.5㎝ほど切除します。精管は左右に1本ずつあるため、両方でこれを行います。

3.縫合

切除した精管を陰嚢内部に戻したら、5-0吸収糸で1針の皮膚縫合を行いますが、数週間で自然に抜ける糸ですから抜糸は必要ありません。

4.術後の安静

ごく小さな皮膚切開のみですが、多少の痛みや腫れがあります。ただし、切開部分が小さく、手術時間も短いため回復は早く、お体への負担が少ない手術です。ただし、日帰りで受けられるとはいえ手術ですから、術後の安静などご本人に注意いただくことはいくつかあります。
術後1週間程度は、飲酒や運動、旅行は避けてください。
入浴に関しては、術後翌日からシャワー可能です。ただし、1週間程度は切開した部分を濡らさないようにシャワーを浴びる必要があります。湯船に浸かる入浴は術後2週間後から可能です。
また、切開した部分に衝撃や圧力が伝わるような動作や姿勢は2週間ほど避けるようにしてください。

5.精液検査

精液検査精液は精嚢に貯蔵されているため、精液検査を受けて精子がなくなったことが確認されるまでは避妊の必要があります。一般的に、手術後、10~15回程度の射精では精子が混ざる可能性があるとされています。そのため、その間は性行為の際にコンドームなどで避妊を行っていただき、その後の精液検査で精子がないことが確認されたら、避妊の必要がなくなります。
精液検査を受ける時期は10~15回程度の射精後が望ましく、手術から1ヶ月~1年後に行います。
当院では遠方からの方など、精液検査でのご来院が難しいケースでは前もって専用容器をお渡してお送りいただく検査も可能です。手術ご予約の際にご相談ください。
精液検査で精子の数がゼロになったら、それ以後は膣内射精をしても妊娠することはありません。なお、極めてまれですが、パイプカット手術が失敗して精液検査をしても精子がゼロにならない可能性もあります。その場合、再手術でも精子をゼロにすることが難しいと考えられるため、他の避妊方法をおすすめする場合もあります。

パイプカットのデメリット

合併症について

外科手術ですから出血や炎症反応が起こる可能性はゼロにはなりません。パイプカット手術では、合併症として出血が全体の5%未満、精子の漏出による炎症反応が1%未満と、合併症はかなりまれです。ただし、自己判断は危険ですから、出血や腫れ、痛みなどが起こったらすぐにご連絡いただけるようお願いしています。

避妊効果が永久的に持続します

事情が変わって妊娠を望む場合、精巣から精子を採取して体外受精という方法はありますが、自然な妊娠はほぼ望めません。切除した精管を再吻合させる精路再建手術もありますが、顕微鏡下で行われる手術で難度が高く、再吻合できない可能性もあります。さらに精巣の精子産生機能が退化してしまっているケースが多いため、再吻合が成功しても妊娠はかなり難しいとされています。なお、それでも精路再建手術をご希望される場合には、信頼できる高度医療機関をご紹介しています。

性感染症は予防できません

性感染症は予防できませんパイプカット手術はあくまでも精液から精子をなくす避妊目的の手術であり、性感染症を予防するものではありません。性感染症予防にはコンドームを使うことが必要になります。
性感染症は、薬物療法などで簡単に治るものもありますが、HIVのように発症予防のために一生治療を続けていく必要があるものもあります。また、女性に感染すると将来妊娠しにくくなるものや、赤ちゃんに障がいが及ぶ可能性のあるものもあります。
パイプカット手術は女性の体に対する安全性の高さが特徴となっている避妊方法です。せっかくパイプカット手術を受けても、性感染症の感染源になってしまったら意味がありません。特定のパートナー以外と性交渉を持つ際には、必ずコンドームを付けるようにしてください。

費用について

パイプカット手術は健康保険の適用がされていないため、自費診療となります。
自由診療ですので医療期間によりかなり差がありますのでご注意ください。

当院のパイプカット手術費用

費用について6.8万円(税別)

当院では泌尿器学会専門医が、高度な技術と知識を活かして、お体に負担をかけない精緻なパイプカット手術を行っています。一般的には、20万円程度の手術費用が多いのですが、望まない妊娠を避けるための男女ともに安全性が高い方法であることから、パイプカット手術には社会的に意義があると考え、こうした金額で提供しています。

手術に関するお悩み

陰嚢は痛みを強く感じる部分だけに手術が不安です

デリケートな部分ですが、陰嚢の皮膚に関してはかなり鈍感であり、局所麻酔でほとんど痛みなく手術を受けられます。ただし、局所麻酔を行う際のチクッとした痛みはあります。安静を守っていただければ、術後の痛みや腫れも抑えられ、症状も早く改善していきます。

精力の減衰や勃起力、射精の快感が変化するのではと心配です

パイプカット手術は30~40際代の方が受ける傾向があり、この年齢は勃起不全といった症状が現れはじめる時期と重なるため、パイプカット手術が精力減退に関係していると誤解されることがありますが、そうしたことはありません。
男性ホルモンの減少がないため、精力の減衰や勃起力が弱くなることはなく、以前と同じ性生活を送ることができます。
また、精液から精子だけがなくなりますが、量や見た目も変わりがありません。そのため、射精の質にも変化はありません。
性生活に関しては気持ちの問題が大きく影響を与えるため、パイプカット手術で予期しない妊娠の不安がなくなってリラックスできら、以前より精力的になる方もよくいらっしゃいます。

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